クリックして拡大(別ページ)WFB世界仏教徒会議日本大会に向けて
国際交流審議会委員・WFB執行委員
戸松 義晴

『全仏』519号で既報の通り、4月19日から23日まで、台湾・高雄の仏光山で第23回WFB(世界仏教徒連盟)世界仏教徒会議が開催された。
小生も本会からWFB執行委員の立場で参加した。
以下WFBについて、また今回の大会及び第71回執行委員会議の内容、更に日本大会開催に向けての所感をまとめてみた。
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WFBは世界の仏教徒が交流親善を図ると共に、仏陀の崇高な教義の普及と世界平和への貢献を目的に1950(昭和25)年にセイロン(現スリランカ)で設立された。
現在本部はタイ・バンコクに置かれ、大乗・上座部の違いを超え、世界各地から121の地域センターが加盟している。

日本からは全日本仏教会(JBF)がわが国仏教界を代表して加盟し、ルンビニー園復興事業・マヤ堂考古学調査等の文化・学術活動、インド洋津波被災者復興支援、ジャワ島中部地震被災者支援などの人道支援活動において中心的役割を担い、現在、WFBの副会長(松濤弘道理事)・執行委員(戸松)を輩出している。

設立以来、連盟の最高議決機関である世界仏教徒会議(WFB大会)が2年に一度開催され、各種の活動報告や相互の情報交換がなされると共に、組織の見直しや将来の活動計画が決定されている。 

今回の大会はブータンで開催が予定されていた
が中止、代わりにカナダでの開催も検討されたが、最終的に本年台湾で開催された。

現在、WFBは実効性のある組織になるための様々な試み・検討が内部的になされている。具体的には長期的展望に立った活動計画の策定、国連など国際関係機関との協力強化、災害発生時における支援活動団体等との迅速な連携、財政状況改善のための諸方策の検討等である。

総会に先立って19日午前8時半より19時まで、第71回執行委員会議が開催され、前執行委員会議の議事録の承認、新規加盟団体の精査、財政状況の報告、WFB功労賞の審査、そしてWFB憲章の改正と長期活動計画案が論議された。
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WFB憲章改正
憲章第五章「目的と目標」において、現憲章にある仏教の普及と世界平和への貢献を、より具現化するために細目を立てた。
そしてその中で世界各地に地域センターを更に設立し、多くの人々に仏陀の教えを伝え、地域センター数を増加させること、友好親善ばかりでなく「智慧と慈悲」の精神に基づき、地域・世界の危機的な状況に積極的に関わり、問題解決・世界平和構築のため非暴力・寛容・共生の精神を以て社会に向けて活動していくということが明記された。

組織運営の改正として副会長を含む執行機関の新設、それによる各委員会の活性化を目指し、更に社会に向けて実効性を持つ組織への改編を目指している。しかしながら、副会長を地域割した中から選出する方法の不公平さ、新執行機関の規模の拡大による運営費への負担増など、未解決の問題を抱え執行役員会議の総意とすることは出来ず、総会への付託となった。20日の総会では各地域センターの代表から採決方法を含め様々な意見が出て継続審議となった。

  長期活動計画案
1、 地域センターの新設、2008年には140、2012年には200余のセンター数を目指す。

2、センター数の増加を達成し、財政の健全化・人材の有効活用を以て行動計画案を実施して行く。

3、世界の仏教徒の情報交換、及びネットワーク・リソースセンターの確立、国際機関(ユネスコ)への積極的参加により社会的な責務を担う。布教伝道を目的とした国際仏教徒会議(2年毎)の開催、及び仏教フォーラム(毎年)開催する。更に世界仏教徒青年連盟(WFBY)と共催で仏教指導者養成のワークショップを行う。また人道支援活動として、インド洋津波被災者支援を契機として設立された世界仏教人道活動組織(WBHO)と協力関係の下、迅速な被災者救援・災害復興支援への取り組み、また公衆衛生の改善、老人や子供など社会的弱者に対する社会福祉活動等、社会の要請に応え慈悲の具現化を目指す。

4、長期目標達成のための短期・中期目標とその達成の方法
2007年
・ 平和構築のための仏教者フォーラムを韓国において開催。
・ 寄付勧募のための研修会(バンコク)
・ 第73回執行委員会議(東京、本会財団創立50周年記念式典に併催)
2008年
・ 第24回WFB世界仏教徒会議(仏教者フォーラムを含む)を開催(東 京)
・ 国際仏教研修センター設立(バンコク)
・ 地球環境会議開催(バンコク)
2009年
・ 仏教者フォーラム(未定)
2010年
・ 第25回WFB世界仏教徒会議(仏教者フォーラム含む)(未定)
2011年
・ 仏教者フォーラム(未定)
2012年
・ 第26回WFB世界仏教徒会議(仏教者フォーラムを含む)(未定)
・ 世界諸宗教対話会議(未定)
              
以上の活動を通し、世界の仏教徒の指導的役割を担えるWFB、更には世界の仏教徒が協力し、社会の困難な問題に対し積極的に関わり、その問題の解決を通し人々の中に慈悲・非暴力・寛容・共生の精神を涵養することを目的とする。この長期活動計画案の中で、2008年の第24回WFB世界仏教徒会議日本大会は、WFB の新しい方向性を示す計画目標達成の成否がかかった重要な大会と位置づけられている。
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また既報のごとく今回のWFB大会において、本会は長年のルンビニー園復興事業に対して、WFBより表彰を受けた。それに先立つ本年3月末日の理事会において本会独自としてのルンビニー園復興事業の終結が承認された。
今後もルンビニー園の復興事業は現地で続くこととなるが、本会としては本義に戻り、再びWFBに於いて本事業への関わり方についてWFBとしての十分な協議・方向性の確認を求めて行く。
さて、本会理事会・評議員会、国際委員会などで熱心に議論が重ねられた結果、2008年に日本でWFB世界大会が開催されることになった。そしてこの世界大会は、2007年財団創立50周年を迎える本会記念事業の最後の締めくくりとなる。
記念事業は明年8月の記念式典、同年11月、横浜で開催される第40回全日本仏教徒会議、そして明後年2008年の世界大会が三本の柱となり、「地域の縁、アジアの縁」をメインテーマに行われる。本年1月に実行委員会が立ち上がり、現在各部会がそれぞれ開かれ、内容について鋭意協議が進められている。
また次回の世界大会は同時に、第15回WFBY(世界仏教徒青年連盟)大会、第6回WBU世界仏教徒大学会議も併催されることになる。
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前回の日本大会は1978年に開催されたが、当時運営に関わられた諸先輩が今回も実行委員として多数ご尽力・ご教導頂けることになった。大会の様子を『全仏』誌バックナ ンバーで読み、また実際に話を伺うと、いかに大規模な大会で、日本の伝統仏教界を挙げて行われたかが拝察され、関係者の努力に大変感銘を受けた。

当時と現在では社会状況も移り変わり、仏教を取り巻く状況も内外で大きく変化している。諸先輩方の志を受け継ぎつつ、前述したWFBの憲章改正及び長期活動計画案に沿った世界大会とはどういったものが望ましいのであろうか。

第一には、地域・世界の危機的な状況において、活動を通して人々の苦しみを共有し、その解決に向けて共に努力をして、仏教者の社会的役割を実践するというWFBの行動目標を示す世界大会でなければならない。

第二には、現在の日本で起きている様々な社会問題は今後世界の仏教国でも顕在化・問題化していくものが多いと思われる。それらを先行して日本大会で提示し論議・理解することは今後の各国の仏教界にとっても意味深いことである。また日本仏教の持つ精神的・文化的伝統を世界の仏教徒に伝えていくことも重要な課題である

そこから今回の大会では、様々な社会問題に対して日本の僧侶が一般の人々の目線で問題点や課題を具体的に提示・共有・協議することを目指す。仏教の持つ精神的・文化的な価値の再確認とその普及、また仏教の智慧と慈悲の精神に基づいて社会活動を行っているNGO等の団体・個人にも大会のフォーラムやワークショップへの参加を要請し、共に学び合うことにより、仏教者の社会的役割を再確認し仏教の持つ公益性を社会に伝えていくことを目指す。
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2008年日本大会を意味深く、また今後の仏教界の更なる発展の端緒とするため、本会加盟団体各位をはじめ日本仏教徒の皆様のご理解・ご協力を賜り、率直なご意見やご要望をお寄せいただけるよう、切にお願い致します。

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