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全国教誨師連盟について

みんなであたたかく迎えてほしい

全国教誨師連盟とは

教誨(きょうかい)とは、刑務所等の矯正施設において受刑者の育成や精神的救済を目的として行われる活動で、教誨を行う方を教誨師と呼びます。

本連盟は教誨師が矯正施設において受刑者に対して精神的・倫理的、さらには宗教的な教誨活動が円滑に行えるよう、支援するために設立されました。主な事業としては、教誨活動の他に全国を八つ(8管区)に区切り、それぞれの地域が持ち回りで全国大会(研修会)を隔年で開催しております。また、法務省で開催する中央研修会をはじめとして、新任者・行刑施設・少年施設を対象とした研修会の開催や、関係機関との連絡調整・機関誌の発行など、受刑者が自分をしっかり見つめ直し、健全な生活姿勢を身に付けてもらうよう、様々な支援をしております。


全国教誨師連盟の歴史

戦前の教誨師は国から手当が支給され、職務範囲も広範囲に決められていました。明治22年に発布された大日本帝国憲法第28条には「日本臣民の安寧秩序を妨げず及び臣民たるの義務に背かざる限りにおいて信教の自由を有す」とされており、当時の「信教の自由」は限定されておりました。また、明治41年に公布された監獄法第29条には「受刑者には教誨を施すべし」とあり、受刑者には「宗教教誨」を強制的に行っておりました。

戦後の教誨師の位置付け

戦後、ポツダム宣言の受諾により、同宣言第10条にある「信教の自由」確立の基本原則に基づき、宗教教誨は強制ではなく受刑者本人の希望がある場合に、特定の宗教儀式に沿った礼拝等に対し、機会を与えるということになりました。
そして昭和21年に日本国憲法が発布され、第20条に「信教の自由は何人に対してもこれを保障する」と定められ、さらに3項には「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」と加えられております。つまり、国から手当の支給を受けながらの教誨(司法教官制度)ができなくなり、教誨を行わない公務員として残るか、民間の篤志宗教家として教誨活動を続けるかの選択を迫られたのです。

 

全国連合の体制に向けて

この現状を受けて昭和22年、財団法人日本宗教連盟(当時)に、各宗教各宗派を網羅した宗教教誨中央委員会が設立され、それに伴い宗教教誨地方委員会が設立されました。この委員会の主な業務は、国が関われない教誨師の施設への斡旋と官庁及び各宗教各宗派との円滑な連絡体制を構築することでした。
昭和27年に、滋賀県宗教教誨委員会が「教誨師の組織化を図る協議会」を開催し、全国に先駆けて教誨師連盟を立ち上げて、全国連合の機運を高めました。その後、全国教誨師連盟結成準備委員会を開催。昭和31年、第3回全国教誨師大会において「全国教誨師連盟」が設立され、初代連盟会長に大谷光照師が推挙されました。その後、昭和37年に「財団法人」の登記、平成24年に「公益財団法人」への移行登記を行い、現在に至っております。

このような歴史的経緯を踏まえ、現在の教誨は道徳的な「一般教誨」と、宗教的に踏み込んだ「宗教教誨」に分け、受刑者からの希望があれば、各宗教各宗派がそれぞれ教誨を行い、また「グループ教誨」や「個人教誨」というかたちもとりながら教誨活動を行っております。



相手は待っている

教誨師は手当等がない完全なボランティアです。自坊の法務と重なることもあります。また教誨師以外の職を兼職されている僧侶も多くおり、皆さん時間のやりくりにご苦労されております。
私がまだ新任の頃、先輩の教誨師に「法務も大切だが、まずは教誨師を一番に考えろ」「相手(受刑者)は待っているぞ。その期待に応えてあげないといかん。」と、いつも言われておりました。今もこの言葉を噛みしめて、受刑者に寄り添い、良き相談相手になるよう努めております。
受刑者たちが抱えている悩みは、一般社会の方々が抱えている悩みと、そう変わりありません。ある意味で、社会の縮図ではないかと日々感じております。自分の悩みを家族に相談しても「聞いてくれない」「まともにあつかってくれない」と感じ、いつのまにか犯罪に手を染めてしまった者が多くいます。家庭内の絆が希薄化し、個々がバラバラになっているのでしょう。約30分の個人教誨を行って感じるのは、相手の話しをただ聞いていただけで、受刑者は喋り終わるとホッとしております。相手の気持を受け止めてあげることは、とても大切なことであります。

全国のご寺院にメッセージ


あたたかく迎えてほしい

僧侶として受刑者の前で話しをすることと、檀信徒や門徒の前で話しをすることは同じことです。彼らが起こした過ちは環境や条件が整えば、私自身が仕出かすかもしれません。彼らは社会的審判を受けて、刑期を終えて出所してまいります。勿論、犯した罪は消えることはありません。しかし、本人の更生しようとする努力は勿論ですが、周りの人々の支えは犯罪を繰り返さない大きな力となることです。どうか皆さんのできる範囲で手を差し伸べていただき、あたたかく迎え、寄り添ってあげて欲しいと思います。

女性の教誨師を

特に少年施設や女子刑務所などでは、母親的な役割を担ったり、相談相手になれる女性の教誨師が必要と感じておりますが、なかなか数が増えません。各宗教各宗派に女性の起用を働きかけております。是非、ご協力いただければありがたいことです。

まだ知られていない教誨活動

当連盟は公益法人の認定を受けておりますが、さらなる活動の充実を図るために、広報の必要性を感じております。教誨活動を広宣し、一般社会に広く認知されるよう、施策を講じてまいりたいと思いますので、ご助言などいただけますよう、宜しくお願いいたします。



公益財団法人 全国教誨師連盟
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