和宗(わしゅう)

和宗(わしゅう)

四天王寺の歴史
創建
四天王寺は、推古天皇元年(593)に建立されました。今から1400年以上も前のことです。『日本書紀』の伝えるところでは、物部守屋と蘇我馬子の合戦の折り、崇仏派の蘇我氏についた聖徳太子が形勢の不利を打開するために、自ら四天王像を彫りもし、この戦いに勝利したら、四天王を安置する寺院を建立しこの世の全ての人々を救済する」と誓願され、勝利の後その誓いを果すために、建立されました。
絵堂第四面の聖徳太子絵
絵堂第四面の聖徳太子絵 (→ 絵堂
その伽藍配置は「四天王寺式伽藍配置」といわれ、南から北へ向かって中門、五重塔、金堂、講堂を一直線に並べ、それを回廊が囲む形式で、日本では最も古い建築様式の一つです。その源流は中国や朝鮮半島に見られ、6~7世紀の大陸の様式を今日に伝える貴重な建築様式とされています。
四天王寺伽藍配置
四天王寺伽藍配置
四天王寺元和再建伽藍図
四天王寺元和再建伽藍図
現代
明治以後の四天王寺は、まず、明治維新の神仏分離令により、それまで四天王寺に所属していた神社が離され、厳しい状況に置かれましたが、人々からは依然として庶民信仰の寺・お太子さまの寺として深い信仰を受け、諸行事は従来どおり行われました。
昭和9年(1934)9月21日、近畿一円を襲った室戸台風によって五重塔が倒壊、金堂は傾斜破損、仁王門(中門)も壊滅するなど、境内全域が相当な被害を被りました。昭和15年(1940)、努力のすえに五重塔が再建されましたが、それも束の間、昭和20年(1945)の大阪大空襲により、六時堂や五智光院、本坊方丈など伽藍の北の一部の建物を残し、境内のほぼ全域が灰燼に帰してしまいました。
室戸台風の被害
室戸台風の被害
伽藍炎上
伽藍炎上(昭和20年3月13日)
しかしこの時も、各方面の人々の協力を得て復興への努力がなされ、昭和38年(1963)には伽藍が、昭和54年(1979)には聖霊院奥殿・絵堂・経堂が再建、その他の建物も次々に再興され現在ではほぼ旧観に復しています。さらに、戦後間もなく太子創建の寺であることから天台宗から独立し、和宗を創立。四天王寺はその総本山として、仏法興隆と太子精神の高揚を本願とする寺として再生いたしました。また、四箇院事業も、学校法人四天王寺学園を経営し、国際的な視野のなかで仏教教育を実施し、社会福祉法人四天王寺福祉事業団を中心に悲田・施薬・療病の各事業を継承発展させています。
現在の四天王寺境内 空撮
現在の四天王寺境内
当時はたび重なる戦火や災害に見舞われ、多くが焼失しましたが、現在の建物は創建当時(飛鳥時代)の様式を忠実に再現しており、古代の建築様式が今に残るのは貴重といえます。
総面積3万3千坪(約11万㎡)。甲子園球場の三倍の広さを有する境内には四天王寺式伽藍のほか、聖徳太子の御霊を崇る聖霊院(太子殿)があり、創建当時の品々など500点あまりの国宝・重要文化財を所蔵する宝物館もある。
日本庭園の「極楽浄土の庭」にたたずむと、都会にありながら喧騒とは無縁の世界が広がる。新西国三十三観音霊場第一番など多くの札所にもなっている。
お太子さまをしのんで毎年4月22日に催される聖霊会舞楽大法要では、重要無形民俗文化財の天王寺舞楽が披露される。
毎年21日の大師会と22日の太子会は四天王寺の縁日で、露店も多く並び庶民の太子信仰の寺としての姿勢を貫いている。

基本情報

宗派名 和宗(わしゅう)
本山 総本山 四天王寺(そうほんざん してんのうじ)
別称(正式名称) 荒陵山 四天王寺(こうりょうざん してんのうじ)
問い合わせ先 〒543-0051 大阪府大阪市天王寺区四天王寺1-11-18
TEL 06-6771-0066
http://www.shitennoji.or.jp/
参拝案内 〈拝観料〉
       大人  高・大学生  小・中学生  幼稚園児
中心伽藍  300円   200円     無料     無料
庭  園  300円   200円    200円      無料
宝 物 館   500円   300円     無料     無料
※ 障害者(障害者手帳を提示して下さい)とその付き添い、幼稚園児や幼児は無料になります。

〈拝観時間〉
4月~9月 8:30~16:30
  ※ 毎月21 日・会中 8:00 ~ 17:00
10月~3月 8:30~16:00
  ※ 毎月21 日・10月21日と3月を除く会中 8:00~16:30
  ※ 10 月21 日・3月会中 8:00~17:00

    
駐車場 駐車場料金
8:00 ~ 22:00 200 円/30 分
22:00 ~ 8:00 100 円/60 分
※ 最大34台 四天王寺南大門に隣接した無人タイムズをご利用ください現在バスの駐車場は用意しておりません。ご迷惑をお掛け致しますが、ご了承頂きますようお願い申し上げます。

代表 和宗宗務所
問い合わせ先 06-6771-0066
備考 〔令和3年 四天王寺参詣のご案内〕
 1月1日~3日  初詣・新春特別祈祷
 1月3日     元三大師合格祈願法要
 1月12日    生身供
 1月14日    修正会結願(令和3年のどやどやは中止)
 2月22日    太子二歳詣り
 3月17日~23日 春季彼岸会(中日(20日)日想観)
 4月22日    聖霊会
 8月4日     篝の舞楽
 8月9・10日   千日詣り
 8月9日~16日  万灯供養
 8月11日~12日 盆踊り大会
 9月20日~26日 秋季彼岸会(中日(23日)日想観)
 10月9日    如法写経会
 10月10日    萬燈院衣替え
 10月18日    聖徳太子千四百年御聖忌慶讃大法会(~結願令和4年
                            4月22日)
 10月22日    経供養(椽の下の舞)
 12月31日    除夜の鐘
〔庚申会 祈祷会〕
  1月11・12日  3月12・13日  5月11・12日  7月10・11日
  9月  8・9日  11月 7・8日
〔毎月の行事〕
 舎利出(金堂・毎日午前11時から)
 3日  元三大師会
 17日  八講会
 21日  大師会(弘法大師忌)・辯才天法要・布袋堂法楽
     弘法大師法楽・英霊堂法要
 22日  太子会(聖徳太子忌)
 24日  地蔵尊供
 28日  不動尊・護摩供
 *諸行事は変更になる場合があります。

アクセス

〈電車をご利用の方〉
JR 天王寺駅 から北へ徒歩12 分
地下鉄 御堂筋線・谷町線 天王寺駅 から北へ徒歩12 分
地下鉄 谷町線 四天王寺前夕陽ヶ丘駅 から南へ徒歩5 分
近鉄 南大阪線 阿部野橋駅 から北へ徒歩14 分
〈お車をご利用の方〉
環状線方面よりお越しの場合は、阪神高速道路14 号松原線夕陽丘出口から約6 分。
松原方面よりお越しの場合は、阪神高速道路14 号松原線文の里出口から約10 分。