「パリ同時多発テロについて」理事長談話
2015年12月8日
声明・談話・要望書
本会は「パリ同時多発テロについて」の理事長談話を12月8日付けで報道各社にプレスリリースを致しました。
全日本仏教会理事長談話
怨みを捨ててこそ息む
―除夜の鐘に祈りをこめて―
去る11月13日、パリで同時多発テロが発生しました。多くの、尊いいのちが一瞬にして奪われるという悲惨な事件に、深い悲しみに陥るものであります。特に第2次世界大戦の終戦から70年目の年を迎え、感慨を覚えるものであります。
同時に、世界各地でテロと報復攻撃の連鎖が拡大しており、罪のない市民が多数犠牲となっていることも、憂慮しております。
釈尊は、「実にこの世においては、怨みに報いるに怨みを以てしたならば、ついに怨みの息むことがない。怨みをすててこそ息む。これは永遠の真理である」(『ブッダの真理のことば』)と語られ、平和を実現するために反平和的手段(武力行動)に訴えることを最も嫌われました。
釈尊のことばに憶いを寄せて、怨みの恩讐をこえて(怨親平等)犠牲になられた全ての方々を追悼し、武力によらない平和の実現を祈念して「除夜の鐘」を撞いていただきたく、ここに呼びかけるものであります。
2015(平成27)年12月8日
釈尊成道(お悟り)の日にあたって
公益財団法人 全日本仏教会
理事長 齋 藤 明 聖
今年の大晦日はパリの同時多発テロで亡くなられた方々の四十九日忌にあたるため、今回の呼びかけをさせていただきました。
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