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朝鮮半島出身の旧民間徴用者等の遺骨の早期返還を求める要望について

2011年1月21日

声明・談話・要望書 

私たちは一日も早いご遺骨の返還を願ってます。

 日本国内では戦前・戦中から朝鮮半島から徴用されて、日本で亡くなられた民間人の方々が沢山おられます。また、その方々のご遺骨を預かっている寺院も沢山おられます。
 平成16年12月に開催された日韓首脳会議(小泉純一郎首相と盧武鉉大統領)において、朝鮮半島の旧民間徴用者等の遺骨返還に向けた話合いがなされ、その後政府から全日本仏教会に対して、全国の寺院が預かっている遺骨に関する情報提供の協力要請がありました。
 全日本仏教会は加盟団体に対してこの件についてお願いし、各加盟団体は傘下の全国寺院に協力を求めて遺骨に関する実地調査が始まりました。分かった情報は取りまとめて、今まで9回にわたり政府に情報を提出しております。
 しかし、預かっているご遺骨は未だに1体も返還されません。東京目黒にある祐天寺に保管されていたご遺骨(軍人・軍属)は、平成22年まで3回に亘って返還されているのに、何故民間人のご遺骨は返還が始まらないのでしょうか?
 本会は過去に数回、政府の担当官に質問をしましたが、外交上の問題ということで、納得できる回答を得られておりません。
 戦後65年以上が経過して、朝鮮半島のご遺族や日本国内でご遺骨を預かっておられる寺院の方々の高齢化によって、この問題について記憶が薄れ、次の世代に継承しにくく、このままの状態が続くと取り返しがつかないことになります。
 本会は2月10日に各加盟団体の担当者が集う「人権問題連絡協議会」開催に先立ち、政府の各担当省に対して要望書を提出しました。
 政府から依頼されたこの遺骨返還事業を「人とのつながり」を大事に育み、早くご遺族の元にお返ししたく、ご覧頂いている皆様のご理解を戴ければ幸いです。

合 掌

提出した要望書はこちら(PDFファイル)