第24回 WFB世界仏教徒会議 日本大会
国際交流
大会中の会議内容について
第24回世界仏教徒会議(主催 世界仏教徒連盟 WFB)が、2008年11月14日より17日まで「仏教者の社会問題解決への貢献」をメインテーマに、東京・浅草ビューホテルと浅草寺を会場に開催された。
日本では30年ぶり3度目の開催となった。
23ヶ国82センターから312名の海外参加者、また国内からも加盟団体代表者を中心に各日の行事に約200名、15日のシンポジウムには一般の参加者250名、16日浅草寺で行われた世界平和法要には、地元仏教会・ボーイスカウト等のボランティアを全て合わせて約450名が内外より参加した。
会期中の延べ人数は1500名。
世界仏教徒連盟(WFB)は、世界の仏教徒との交流友好親善をはかり、仏陀の崇高な教義を普及し、世界平和に貢献することを目的として1950年に設立された団体であり、日本からは全日本仏教会が唯一のセンターとしてWFBに加盟している。
設立以来2~3年に一度、最高議決機関である世界仏教徒会議が開催され、組織と活動状況の見直しと活動計画の立案が行われている。
今大会中WFB会議として、①執行役員会議 ②総会 ③第1回全体会議 ④第2回全体会議 ⑤常設委員会 の5回の会議が行われた。
会議中、役員選挙が行われ、WFB会長としてパン・ワナメッティ会長が再選された。
また、副会長15名、執行役員8名、9つの常設委員会の委員長が選出された。
日本からは副会長に小林正道常務理事、執行役員に戸松義晴国際交流審議会委員、人道支援委員会委員長に正本乗光国際交流審議会委員が選出された。
また、今大会を以て勇退された松濤弘道WFB副会長(本会理事)にはWFBより名誉副会長の称号が贈られることが承認された。
その他、会議においては今大会の大会宣言文案が提出され、満場一致で承認された。
(→大会宣言文はこちら)
大会中行事について
今回の大会は、従来大会の内容である会議・親睦会にとどまらず、「仏教者の社会問題解決への貢献」というメインテーマを掲げ、社会問題に仏教者がどうかかわっていくかを討議した。 その具体的なアプローチとして、15日には自然破壊、地域社会の解体が進む世界経済のあり方を問う映画「幸せの経済学(ヘレナ・ノルバーグホッジ製作 言語人類学者)」の上映を行った。
また、7つのシンポジウムを開催し、(平和、社会開発、終末期医療、ジェンダー、自殺、青少年問題、地球温暖化)一般参加者を広く公募した。 このような取り組みは、世界仏教徒会議では初めてである。
各シンポジウムでは、パネリストが世界各国で仏教的立場から様々な社会的課題に取り組んでいる現状の報告、及び仏教者の立場から今後どういった形でこれらの問題を解決していくべきか討論され、参加者は熱心に耳を傾けていた。
16日には浅草寺を中心としたお練り行列が行われた。
色とりどりの僧衣を纏った各国代表と稚児行列が仲見世通り商店街を練り歩いた。
浅草寺本堂において清水谷孝尚副会長(浅草寺管長)を導師としての世界平和法要が営まれた。
その他、人権セミナー(韓国での帰郷祈念碑除幕式を一事例として)を開催。
海外から見た日本仏教の現況と今後への期待についてパネリストに語ってもらう「研修セミナー」を開催、内外の報道関係者を対象に記者会見が開催された。
大会期間中、各宗管長・宗務総長、仏教会会長をはじめとする加盟団体の代表者・政界代表、関係団体代表者が参加しての懇親会が開催され、海外代表との交流を深めた。
(各行事の詳細は、機関誌『全仏』546号に掲載)