WFB創立60周年記念祝典・第25回世界仏教徒会議仏教徒会議スリランカ大会記念ツアー
国際交流
全日本仏教会企画のもと、WFB(世界仏教徒連盟)創立60周年記念祝典・第25回世界仏教徒会議スリランカ大会記念ツアーが2010年11月15日~20日に開催されました。
世界仏教徒会議が開催される際には、本会が加盟宗派、都道府県仏教会、関係団体及び賛助会員等を対象にツアーを企画・主催しております。世界の仏教徒と接しながら、様々な宗派・団体を超えて縁を結んでもらうことを目的とし、毎回参加者の方からご好評をいただいております。今回のツアーでは、WFB創立60周年記念祝典を主に、シギリヤロックやダンブラ石窟寺院等、スリランカの世界遺産を巡りました。
日程中の祝典及び主要行事を掲載致します。
●ツアー詳細
期間:2010年11月15日(月)~20日(土)
参加者:22名
場所:スリランカ(コロンボ、ダンブラ等)
備考:スリランカ(セイロン)はWFB設立の地で、第1回大会をはじめ過去に3回の世界大会を開催してきた。今大会はWFB創立60周年という記念すべき大会であり、設立の地であるスリランカの「All Ceylon Buddhist Congress」が主催となって大会が運営された。
11月16日(火)
●大菩提会参拝
ホテルより大菩提会へ向かいました。
コロンボ市内は、鮮やかな建物や看板で溢れていました。
市内の交差点には仏像が奉られており、 仏教文化の一端が垣間見えました。
スリランカ大菩提会は1891年に仏教の復興、仏跡の復興、学問的研究、社会福祉のために発足し、幅広い活動を行っています。
現在使用されている施設は、大菩薩会創立者、アナガリータ・ダルマパーラ師により生み出されたものです。 日本とも交流が深い寺院で、設立式典には日本からの僧侶も多数参列しました。
大菩提会は幼稚園を併設しており、参拝時に園児によるお出迎えをいただきました。
紙で作った手作りのお花をいただきました。
歓迎のしるしに、日本の「チューリップ」の歌に合わせた歓迎のダンスを披露して下さいました。
普段の授業から、日本の文化を教育に役立てているそうです。
本堂にて参加者一同でお勤めをし、集合写真を撮影しました
お茶の接待時、河野太通会長(写真左)から記念品を、有田惠宗理事長(写真右)より御香料を、ヴァン・バナガーラ・ウパティッサ会長に手交しました。
とても美味しい紅茶やお菓子をいただき、楽しい時間を過ごすことができました。
●スリランカ国会議事堂に表敬訪問
D・M・ジャヤラトナ首相に表敬訪問を行いました。
普段は入ることが非常に難しい国会議事堂ですが、特別に許可をいただきました。
国会議事堂は湖に囲まれ、並木道が綺麗な外観でした。
首相執務室にて、D・M・ジャヤラトナ首相と接見し、河野太通会長、D・M・ジャヤラトナ首相双方より記念品を手交しました。
国会開催中ということで、非常にご多忙の中、1時間程時間をいただき、昨今の社会情勢等の意見を交換しました。
※国会議事堂内は撮影機材持ち込み禁止のため、内部の写真はありません。
●WFB創立60周年記念祝典参加
スガタダサシンドアスタジアムにて祝典が開催されました。
スタジアム内は世界各地の仏教徒が約5千人詰めかけ、熱気溢れる雰囲気の中開始されました。
祝典にはマヒンダ・ラージャパクサ大統領が臨席し、そのプログラムもバレーとスリランカの伝統舞踊をミックスした踊りや、三帰依文の合唱、釈尊の生涯をおった無声劇など、終始参加者を飽きさせない趣向を凝らしたものでした。
本会からは河野太通会長(WFB最高顧問)が出席、ステージ上で祝辞を述べるとともに、WFB人道支援基金に対し500万円の寄託を行いました。
スピーチの内容はこちらをご覧下さい。
他国のスピーチより、一段と大きな拍手と称賛の声をいただきました。
祝典終了時には、直接河野大通会長に対して、様々な参加者から声を掛けられ、お褒めの言葉を頂戴しました。
記念祝典の模様は下記をご覧下さい。
WFB創立60周年記念祝典(All Ceylon Buddhist Congress提供)。
※その他の様子をご覧になる場合は、「You Tube」マークをクリックして下さい。
11月17日(水)
●キャンディ(世界遺産)観光
世界遺産のキャンディを観光しました。
キャンディとはスリランカ中部の地域の名前で、周辺経済の中心地であり、仏教の聖地として「聖地キャンディ」の名前で世界遺産に登録されています。
今回はWFBスリランカ大会開催中のため、仏歯寺の特別拝観に参加しました。
仏歯寺とはダラダー・マーリガーワ寺院の通称で、仏歯(お釈迦様の犬歯)がまつられている場所です。
特別拝観ということで、普段はお目にかかることのできない、仏歯がまつられている祭壇内部へ参拝しました。
多くの方が集まっており、参拝までに1時間程を要しましたが、無事お参りすることができました。
境内には像がおり、世界の仏教者がこぞって記念撮影をしていました。
11月18日(木)
●シギリヤロック(世界遺産)観光
シギリヤロックとは、父「ダートセーナ王」を殺して王権を奪い、異母弟「マガラーナ王」の復讐を恐れ、シギリヤ ロックに自分だけの宮殿を造り11年間そこで暮らした「キャサパ王」の宮殿跡が一枚岩の頂上に残る遺跡です。仏教徒であったキャサパは「父を殺した」という仏教徒として大罪を犯したため、様々な寺院を建立し、病院を設立して、罪を償おうとするも、罪の意識が消えず異母弟の復讐にも怯える日々を過ごしていたそうです。その為、シギリヤロック近辺には寺院や仏像が数多く存在し、また周辺には堀がはり巡らされ、豪がいたる所にあり、まるで城塞のような外観になっています。
上までは1200段の階段があるため、何度か休憩を挟みながら、参加者全員で頂上を目指しました。
中、岩盤に描かれた美人画や、眼下に広がる雄大な景色を眺め、楽しみながら登頂しました。
頂上付近は広場になっており、更に険しい階段を上らなくてはなりません。
他の観光客の方々に助けられながら、もう少しの頂上を目指します。
頂上からの景色は、登頂の疲れと相まって、感動するほどの絶景でした。
頂上には王様専用のプール跡など、当時の宮殿の様子が伺える多くの遺跡があり、面影を想像しながら散策しました。
●ポロンナルワ(世界遺産)観光
ポロンナルワは、中世シンハラ王朝の首都のことです。
シンハラ人の王朝は紀元前3世紀にアヌラーダプラを首都とし、仏教文化と共に発展を遂げましたが、インド南部の王朝による度重なる攻撃に悩まされ、幾度となくアヌラーダプラは陥落し、その度に奪還を繰り返してきました。そしてついに993年に南インドのチョーラ王朝にアヌラーダプラが落とされたのを機に、僧侶たちの内部抗争も相まって、1017年にシンハラ王朝は首都として長年続いたアヌラーダプラを放棄し、ポロンナルワへと遷都しました。
そこかしこに柱が立っており、当時の建築物の名残を感じさせます。
ポロンナルワの遺跡地区は、宮殿や寺院などといった様々な遺跡によって構成されていますが、中でもガル・ヴィハーラという地区にはブッダの坐像、立像(お釈迦様の弟子である阿難という説がある)、涅槃像の3体が存在し、独特の存在感を放っています。様々な遺跡を観光し、スリランカに存在する仏教文化の偉大さを目の当たりにすることが出来ました。
11月19日(金)
●ダンブラ石窟寺院(世界遺産)参拝
ダンブラ石窟寺院は、標高約400メートルの岩山の中腹に建立された寺院です。自然の岩陰を利用して作られており、スリランカの石窟寺院としては最大規模です。
約2000年前に建立されたこの寺院には、5つの洞窟があり、それぞれに涅槃像や立像が安置されています。それぞれの石窟は年代が違っているため、仏像も微妙に違っていました。
一番古い石窟に安置去れている涅槃蔵の前で、参加者全員で読経をしました。
各石窟には仏像が多数御安置されています。
年代によってお顔や装飾品が異なります。当時の文化が仏像にも反映されているようです。
石窟にあるのは仏像だけでなく、当日の王様の像や壁面にも仏画が描かれています。
現地の方が菩提樹の下に線香をお供えしていました。
観光地としてではなく、寺院を表している光景でした。
境内には綺麗な蓮の花が咲いていました。
●身延山スリランカ別院参拝
身延山スリランカ別院は1994年、総本山身延山久遠寺(日蓮宗総本山)開宗750年記念事業の一環として建立された寺院です。こちらにも幼稚園が併設されており、皆さまから歓迎を受けました。
村の若者より、免許をもらったものしかできない伝統舞踊を披露して下さいました。
アクロバティックな踊りで、見ている私たちは釘付けでした。
本堂にて有田惠宗理事長導師のもと、全員で読経をしました。
園児にカメラを向けると、はにかみながらも撮影させてくれました。
有田惠宗理事長よりヴァン・ダンマ師(身延山スリランカ別院住職)へ記念品・御香料を手交しました。
最後に皆さんと記念撮影をしました。
今回のツアーも無事に終了することができました。
参加者の皆さま、スリランカにおいて私たちを迎えて下さった方々のご協力に感謝致します。
次回のツアーもどうぞお楽しみに。
同時開催の第25回世界仏教徒会議については、こちらをご覧下さい。