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「節電」私たちにできること

2012年7月3日

全仏からのお知らせ 

私たちにできること


まもなく、夏を迎えます。

都心では、東日本大震災以前の明るさに戻りつつありますが、今年の夏も全国各地で電力不足が心配されております。全日本仏教会は、火力発電所のフル稼働によるCo2排出増加への懸念、また全国で運転を停止している原子力発電所再稼働に向けた政府の動向に、強い関心を寄せております。
私たちは、家庭でコンセントを差し込めばすぐに使える電気の利便性と、発電に至る際の危険性を今一度考えなければならないと思います。私たちの生活に欠かせない電気が、それぞれの方式による発電の際に、いのちの犠牲の上に成り立っているのであれば、仏教者はいのちの尊厳と人権を尊重しなければなりません。原発事故による突然の避難指示により、そのままご自宅に戻れない多数の方々がいまだにいらっしゃいます。もう故郷に戻れないと自分を戒めて、じっと避難生活を送られている方々のお気持ちを考えると、あまりにも辛いことではないでしょうか。

全日本仏教会は、仏教の慈悲と智慧の実践として「節電」を呼びかけます。
日々の生活において、便利さへの欲求を考え直し、足ることを知り、電気の無駄遣いを極力なくし、発電を少しでも抑えることができれば、私たちにもできる実践行になるのではないでしょうか。

仏教界は皆様とともに節電を努めてまいります。                          合掌
 


仏教界では、様々な節電対策を今年も継続して実施してまいります。
日常の当たり前を少しでも見直し、いただいているエネルギーを大切に。 
 

自然エネルギーとの上手な付き合い
 太陽光発電。仏教界でも導入が進んでおります。    
少しでも無駄なエネルギーをなくす
 照明・空調、無駄なエネルギーを見直しています。    
お寺でグリーンカーテン
 植物の力、グリーンカーテン。
日々の営みによる節電 
 打ち水・うちわ・風を通す。スローな節電。


自然エネルギーとの上手な付き合い 

 
法語行灯に太陽光パネル
(京都市下京区:真宗大谷派東本願寺)


事務棟屋上にソーラーパネル
(大阪市総本山小倉山金剛寺:念法眞教 教務本庁)


自然からエネルギーをいただき、自然に対して極力負担を少なくする太陽光発電。
様々な建物で見かけるソーラパネルですが、仏教界でも導入が進んでおります。

     ○真宗大谷派東本願寺(京都市下京区)では、法語行灯(「言葉」を伝える夜間照明)に
    太陽光パネルを設置し、必要な電力を賄っております。→真宗大谷派の省エネ対策
   ○念法眞教(大坂市)では、事務棟屋上にソーラーパネル100枚を設置し、事務棟の
    年間電力の30%以上を補っております。→念法眞教の省エネ対策
   ○本門佛立宗(京都市上京区)では、クリーンエネルギーを利用するため会館屋上に太陽光発電機を
    設置し、地下には夜間電力を用いた氷畜熱機を設置しております。→本門佛立宗の省エネ対策
 


少しでも無駄なエネルギーを減らす 


照明を30%間引き
(京都府智積院:真言宗智山派 宗務庁) 

作業していない場所を細かく消灯
(和歌山県高野山:高野山真言宗 宗務所)

位牌堂の照明をLEDに
(宮崎県日向市東郷町:宮崎県仏教連合会 昌福寺)

LED照明に移行
(神奈川県鎌倉市建長寺:臨済宗建長寺派 宗務本院) 

昼休みは事務所を消灯
(京都市仁和寺:真言宗御室派 宗務所)

空調は28℃に設定
(埼玉県浦和区:(財)埼玉県佛教会 埼佛会館)


日々の生活の中で、気づかない内に多大な電力を消費している照明や空調。
エネルギーの大切さを改めて自覚しながら、無駄な電力使用を継続して見直しております。
業務中の照明の間引き・空調の設定温度を28℃に・LED照明への取り替えの促進等、少しでも省エネを心掛け、皆様とともに節電に努めております。
    
    ○真言宗智山派宗務庁(京都府智積院)では、宗務庁全体の照明は約30%強削減・空調は28℃
     に設定してクールビズを実施→真言宗智山派の省エネ対策
    ○高野山真言宗宗務所(和歌山県高野山)では、「いかせいのち」の教義に基づき、
     照明を約30%減光し、白熱球から蛍光灯型電球やLED 型電球に交換→高野山真言宗の省エネ対策
    ○真言宗御室派宗務所(京都市仁和寺)では、照明15%削減・未使用時の消灯を徹底・
     昼休みは事務所を消灯・ LED照明への交換を促進→真言宗御室派の省エネ対策
    ○臨済宗建長寺派宗務本院(神奈川県鎌倉市建長寺)では、LED照明に移行を促進・
     空調を28℃に設定・温度計を置いて実際の気温と設定温度に配慮・よしずの活用
     →臨済宗建長寺派の省エネ対策
    ○(財)埼玉県佛教会埼佛会館(埼玉県浦和区)では、照明の間引き・休務明けの日は全館の
     窓を開けて室温を下げてからエアコンをつける・クールビズを実施・埼玉県佛教会加盟の
     各ご寺院に機関紙を通して節電の呼びかけ→(財)埼玉県佛教会の省エネ対策
    ○宮崎県仏教連合会昌福寺(宮崎県日向市東郷)では、昼休みの消灯・本堂と位牌堂の照明は
     LEDに切り替え・クールビズの実施・事務所では温度計を置き、エアコンの設定温度と
     実際の室温を比べて空調を調整→宮崎県仏教連合会の省エネ対策
 


お寺でグリーンカーテン 


朝顔のグリーンカーテン 電力を10%削減へ
(京都市永観堂:浄土宗西山禅林寺派宗務所)

風をとりいれながら、日差しよけ
(東京都港区:曹洞宗宗務庁) 

昨年に引き続き、ゴーヤや朝顔を育成中
(京都市下京区:真宗大谷派東本願寺宗務所)  


日差しを浴びながら、ただ今成長中のグリーンカーテン。
皆さんの周りでも育成中かと思いますが、全国各地のお寺でも、大切に育てられています。
朝顔やゴーヤなどの植物の力によって、また太陽・土・水や空気など、様々な自然の力をお借りし、感じる「涼」もいただいております。
  
   ○曹洞宗宗務庁(東京都港区)では、約20%の照明を削減・夜間電力で冷水を作って
    昼間の空調に利用する蓄熱式空調システムを採用・クールビズの実施・サーキュレーターの併用・
    温度計を設置して、設定温度を調整・LED 照明への交換やソーラーパネルの設置など自家発電の
    導入を推進し、恒常的に節電を推進:→曹洞宗の省エネ対策
   ○真宗大谷派東本願寺宗務所(京都市下京区)では、御影堂内の菱灯籠の一部を消灯・宗務所館内の
    会議室やトイレ等の使用時以外の消灯を徹底・空調は28度、サーキュレーターの併用・
    クールビズの実施・グリーンカーテン・太陽光パネルや雨水タンクを活用した、環境に
    配慮した阿弥陀堂修復工事の実施・太陽光発電による法語行灯・寺院としては初めて
    となる KES(京都・環境マネジメントシステム・スタンダード)ステップ 1を取得
    →真宗大谷派の省エネ対策
   ○浄土宗西山禅林寺派宗務所(京都市永観堂)では、照明の間引き・室温は28℃に設定・
    扇風機などの併用で空調効率をあげる・昔ながらの「すだれ」やグリーンカーテンを設置・
    電気の使用量を昨年より 10%減を検討・将来は宗務所全室をLED照明に切り替え予定・
    年間を通した省エネ対策を計画中→浄土宗西山禅林寺派の省エネ対策  
 



日々の営みによる節電 


会議は空調を切り、うちわを配布
(神奈川県藤沢市遊行寺:時宗宗務所)

ミストシャワーで涼をとり、空調電力を削減
(埼玉県富士見市大願寺:全日本仏教青年会事務局)

戸を開放し室内へ風を運ぶ 葦簀の活用も
(京都市泉涌寺:真言宗泉涌寺派宗務所)

境内に打ち水 地域仏教会へ節電のよびかけ
(東京都足立区善立寺:東京都仏教連合会事務局)

打ち水やサンシェードを活用し、省エネを促進
(埼玉県富士見市大願寺:全日本仏教青年会事務局)

空調を使用せず、PC電源を利用した扇風機の使用
(和歌山県高野山:高野山真言宗 宗務所)


「ものを大切にする・人を思いやる」
禅の生活の観点からの節電ポスター
(東京都港区:曹洞宗宗務庁)


「知足運動」 年間を通じた省エネの取組
(京都市妙心寺:臨済宗妙心寺派宗務本所)


打ち水、戸をあけて風をいれる、うちわで会議等。
仏教界で実際に行っている、スローな節電です。
節電効果もさることながら、見ている人にも涼を感じていただける省エネ対策になっています。
また、各団体でHPやポスターによる呼びかけをしております。
全国の寺院に節電をよびかけ、仏教界全体で皆様とともに節電に励んでまいります。

  ○曹洞宗宗務庁(東京都港区)では、約20%の照明を削減・夜間電力で冷水を作って
   昼間の空調に利用する蓄熱式空調システムを採用・クールビズの実施・サーキュレーターの併用・
   温度計を設置して、設定温度を調整・LED 照明への交換やソーラーパネルの設置など自家発電の
   導入を推進し、恒常的に節電を推進:→曹洞宗の省エネ対策
  ○高野山真言宗宗務所(和歌山県高野山)では、「いかせいのち」の教義に基づき、
   照明を約30%減光し、白熱球から蛍光灯型電球やLED 型電球に交換→高野山真言宗の省エネ対策
  ○臨済宗妙心寺派宗務本所(京都市妙心寺)では、共用スペースにおける照明の間引・
   エアコンを26~28℃に設定・職員のクールビズを検討・敷地内に太陽光発電装置設置の調査中・
   持続可能な共生社会をつくるために「知足運動」と銘打って宗派機関紙、ホームページ、ポスター等で
   広報し、教化の実践を推進すると共に、夏場だけでなく一年を通して省エネ対策に取り組む
   →臨済宗妙心寺派の省エネ対策
  ○真言宗泉涌寺派宗務所(京都市泉涌寺)では、不使用時の消灯を徹底・室温は26℃~28℃に
   設定・電気の消費量を昨年比15%削減を目標・ 夏場の拝観者に少しでも涼んでいただくため、
   「打ち水」や風通りの良い戸の開け方、「葦簀」「すだれ」等も活用・今後も年間を通して省エネに
   取り組む→真言宗泉涌寺派の省エネ対策
  ○時宗宗務所(神奈川県藤沢市遊行寺)では、現在LED照明への移行中・業務時間以外は消灯を徹底・
   室温は28℃に設定・クールビズを実施・事務機器は業務終了時に電源off、パソコンやプリンターを
   省エネモードに設定・グリーンカーテンの設置や会議では冷房を使用せず「うちわ」を配布・夏の節電
   対策だけではなく、年間を通して省エネに取り組む。→時宗の省エネ対策
  ○東京都仏教連合会事務局(東京都足立区善立寺)では、事務所の照明は 30%削減・
   玄関や廊下なども照明の間引き・LED 照明への交換の促進・クールビズの実施・事務機器は
   業務終了後には電源を切り、省エネモード設定を活用・自然の風を活用、打ち水・
   「少欲知足」をテーマに、仏教会傘下の地域仏教会にも省エネを呼びかけ
   →東京都仏教連合会の省エネ対策
  ○全日本仏教青年会事務局(埼玉県富士見市大願寺)では、事務所や本堂は LED 照明に切り替え・
   調光を暗くし、こまめな消灯を実施・エアコンは28℃設定・サーキュレーターの併用・大型の
   サンシェードを設置・今後は全照明の LED 化と、全日本仏教青年会会員の節電意識向上に取り組む
   →全日本仏教青年会の省エネ対策 
 


仏教界では、今後も継続的に節電を続けてまいります。
 
その他、加盟団体では様々な節電の取組をしております。
加盟団体の節電については、下記をご参照ください。


加盟団体の節電について
天台宗
天台真盛宗
金峯山修験本宗

天台寺門宗
聖観音宗
和宗
孝道教団
念法眞教 
高野山真言宗
真言宗智山派
真言宗豊山派
真言宗御室派
真言宗泉涌寺派
真言宗国分寺派
浄土宗
浄土宗西山禅林寺派
浄土宗西山深草派
西山浄土宗
浄土真宗本願寺派
真宗大谷派
真宗佛光寺派
真宗木辺派
時宗
臨済宗妙心寺派
臨済宗円覚寺派
臨済宗建長寺派
曹洞宗
日蓮宗
本門佛立宗
華厳宗
北海道仏教会連盟
茨城県仏教会
(財)埼玉県佛教会
東京都仏教連合会
新潟県仏教会
山梨県仏教会
岐阜県仏教会
愛知県仏教会
滋賀県仏教会
香川県仏教会
愛媛県仏教会
宮崎県仏教連合会
全日本仏教青年会
(一社)仏教情報センター

※2012年7月17日現在